第ニ十六章 合唱初体験の世界へ歌声を!!
1.IBM親鴨会関西支部と私たちの「プロジェクト」
ちょうど1年前、檀美知生(本名村嶋紀久男)が勤務していた日本IBM<親鴨会関西支部>総会にて「7月陸前高田公演」参加を訴えさせていただいた。
そして6名(天羽・井阪夫妻・鳥飼夫妻・皆川さん)ものサポーター参加をいただき、結果、総勢37名の訪問団を結成することができた。
そして向こうの子どもたちと共演の陸前高田公演を大成功に終えることができた。(活動報告第二十二章「地元との絆より深くして、陸前高田ツアー・公演大成功」にて発表)
さらにはその中から2名の入団者も得、この1月公演への力ともなった。
また親鴨会主催の「歌声喫茶の集い」もTERRAホールにて何回か行われた。
私たちのプロジェクトとは、<東北支援と歌うこと>を通じて緊密な関係を保っている
「親鴨会」の「25周年の記念総会」が開かれることになった。
そこで我がプロジェクトに、「東北支援の活動報告」出演と、「合唱団結成」協力の話がもたらされた。
2.3回の練習だけで本番発表の「初合唱団」!!
この「合唱団」は3月3日に結成、3月26日と4月17日のたった3回の練習で
本番を迎えるというものだった。それでも、曲は「麦の唄」「アメージィンググレイス」「私の好きなこの街」
の素敵な3曲を選曲、TERRAホールで合唱指導は檀美知生と早川奈穂子の練習・本番ピアノという、
恵まれた環境で練習が展開された。
男性全員IBMOBでそのほとんどが合唱未経験者の人たち、最終的に15名の参加となった。
また女性のOBの方は3名とアモーレの助っ人で計10名となり、合計25名の結果的にちょうどいいパートバランスとなった。
さらに素晴らしかったのは、手際のいい檀美知生の指導やアモーレの歌声での協力もだったが、男性陣の<探求力>があったように思う。
カラオケは別としても「音楽」はおそらく中学校以来、まさに「合唱」は初体験の皆さんだったので、
楽譜の読み方や発声も一から始まることとなった。
しかし感心したのは、「知らないことを知っていくこと」に対して照れや拒否がなかった。
学ぶ意欲に溢れていて、前向きな姿勢はとても好感の持てるものだった。正直、最初はハモリの余裕はまったくなかったが、
とにかく積極的な大きな歌声がホールに響いたことは印象的だった。
歌うことの楽しさにつながるものだった。さらにさすがコンピューターマンたち、パソコンを駆使して「練習」で
音源を録音配信、各人自宅にて自主練習を重ね、1回目より2回目と確実な進歩を示していた。
生き生きした歌声は、音が取れるようになると他のパートとのハーモニーを生み出し、指揮者から「いい響き」とほめられる場面も出てきて、自信につながる笑顔が一層溢れるようになってきた。最終的に「親鴨会関西支部混声合唱団」と命名されたこの合唱団は、遂に本番に挑み、下記の報告がなされる大成功となったのだった。
結成を記念して、参加者17名の皆さん TERRAホールにて
『続いて「親鴨会関西支部混声合唱団」が登壇。本日の総会のために結成された混声合唱団です。
合唱はほとんど未経験の親鴨会幹事を中心にたった3回の練習ですが、檀美知生先生の指導のもと
熱心に練習を積んできた成果が3曲披露されました。東北支援活動の主メンバー「女声アンサンブルアモーレ」と
の共演のおかげで「ブラボー」「アンコール」の声援しきり。最後は参加者全員で「ふるさと」を合唱。大いに盛りあがる中、
伊達泉さんによる大阪締めで御開きとなりました。』
( 「親鴨会総会報告」HPより)
3.東北4年目の支援報告を130名に!!
プロジェクトとして大切な活動は、「東北支援4周年の報告」を映像と話と歌声で届けることだった。
天候にも恵まれたこの日の総会には約130名のIBMOBの皆さんが大阪鳥よし本店に集まられた。
報告の檀・村嶋 アモーレのメンバー左から吉川・中村・内町・松本・田中・川野・村嶋
「百万本のバラ」を檀とアモーレで熱唱
報告は、2011年7月の陸前高田発訪問からその年の11月の現地での初公演への経緯の話。
それからその時歌った思い出の「百万本のバラ」を熱唱し、会場から大きな感動の拍手をいただいた。
そしていよいよ海音ちゃんとの奇跡の出会いと、続いて朱莉・美尭・由希菜・穂乃実ちゃんとのチーム結成の話。
映像も交えてお届けする私たちの胸にも「あの日」が蘇る。さらには現地と関西と、交互で2年間で行われた
コーラスミュージカル公演の話。そして「おらぁこごがいい」を力一杯の歌声でお届けした。
最後に、「過去と今」の海音ちゃんの映像、そして4年目の陸前高田の映像で、今の被災地の姿を映し出した。
4年目に入った陸前高田は雑草までも整地されてなくなった赤土の海岸であり、まだ2000世帯の9割の皆さんが
仮設暮らしである現状に、どんどん大きくなっていく子どもたちの心の空虚さを埋める活動が大切である訴えをした。
そして私たちができることとすれば、歌で結ばれた暖かい人との交流が彼らに必要であることを強く訴えた。
前述の「合唱」の大成功も加わり、私たちのプロジェクトとして果たした役割の大きさを自負できる、とても思い出深い取り組みとなった。
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